selector infected WIXOSS

元々selectorのプロデューサーが、某時事放談http://www.norainu-jiji.com/)の通称偽まる氏で、ここ最近毎回聴いて彼の解説から、実際上の「ウィクロス」販促は必要であるが、偽まる氏は自分はビデオメーカーの人間だから、ドラマ重視で「映像パッケージの販促」に徹していいかと、スポンサーサイド(タカラ時代からのタカラトミーの大らかさもあるかもしれないが)に相談したところ即了解が得られて、その路線で進めることにしたらしい。
あとはアニメ版の現場の問題で、脚本の岡田麿里については他作品でいろいろ重い展開で言われてはいるが、5話までの展開を観る限りは、プロデューサーは、ジェットコースター路線だったりしたりまたは昼ドラのノリや「カイジ」的な要素を盛こもうとしているらしくその意図からすれば、理屈で考えたらキツイ展開なのだけれど、映像の実際の感触からすると、個人的には、それほど重くない気がした。以前の、例えば「ブラック★ロックシューター」の、ビジュアルのそれこそギチギチなクオリティに加え、ホラーとしか思えないギスギスなドラマも相まって、視聴者が息抜きする余裕すら与えない非常にストレスフルな作品に比べれば、今作はミステリー要素も持ちつつ「昼ドラ」的なマンガ的な緩さもあり(キャラの親しみやすいビジュアル)、偽まるプロデューサーと、監督の佐藤卓哉と、岡田麿里三者の合議制でコントロールされ作られたような気がする。実際は違うかもしれないが。

で、問題の、5話の設定後出し、願いが成就してもその後3回負ける、しかもさらにその願いがマイナスに作用する(でいいんだっけ)、しかもセレクターの連中は「初めから言えよ!」と言うのはもっともなことなのだが、カードの中でしゃべるキャラはかたくなに黙していたし、それは安易な後付設定ではなく、スタッフはそんな視聴者の反応をすでに予測して、カードの持ち主に話せない何らかの理由があるのではないか、と考えた方がアニメの楽しみ方として有意義なんではないだろうか。


オリジナルこその、スタッフと視聴者との思考実験遊びが良い意味で共犯関係を生んで作品に反映されたら良いんですが、もう間に合わないかな。

とにかく、アニメ人気で、元の商品のカードゲーム「WIXOSS」が売れたらいいですね。めったに無いかもしれないが、販促をあまり考えてなかったアニメのおかげで逆説的にカードがヒットすることも全くなくはないんじゃないんだろうか。