「ラブライブ!」と「ガールズ&パンツァー」、劇場版「とある魔術の禁書目録-エンデュミオンの奇蹟-」その他についての雑感。

すでに2013年春新番組がスタートしているのですが、諸事情により、個人的にはネット配信視聴中心になりそうな感じです。例えテレビ放映の録画で溜めてたとしても、録画消化しようと能動的に動かなければ、ネット配信にわざわざ能動的にアクセスするのと変わりませんから。まあ、ネット配信されてない作品もあるということで、多少差はありますが。

なので、アニメに限って言えば、テレビの生放送のTwitterでの実況のスピードやネタにされ方の流れがますます加速して、あっというまに消費されていく現象を見かけたりすると、それだけで済んでしまって、パッケージ販売する方は大変だなとか思ったりします。もちろんTwitterやってる人も気にいった作品のパッケージを大事に購入する人もいるでしょう。だから、一概にTwitterのあり方を一方的なとらえ方をするのはどうかなとも思います。

3月までのアニメで、面白いと思った作品は、人によって相変わらず好みが違うのはもう以前からはっきりしているのでとやかく言っても仕方ありませんが、個人的には「ラブライブ!」と制作延期になった「ガールズ&パンツァー」の最終2話が良かったですね。両作品については当たり前ですが、強いて言えば「熱血」という共通項がありそうな気がしましたが、「ガルパン」に関しては、以前の記事で、
「ガールズ&パンツァー」の特殊性 - トボフアンカル・ミニ・メディア(T:M:M)
と、書きましたが、あれから実は結論は変わってないんだけど、燃える展開ばかりが目立って、いや自分も楽しめたんですが、戦争ではなく試合なのだから、いくら謎装甲だったり非殺傷砲弾が云々と言われても、戦車の描写がリアルに見えそうだったりしたので、どう観ても死人は出ないにしても怪我人は出てるだろうと思わせるところがあって、そもそも学園艦という大嘘を付きながら、それに準ずるようなウソを前提としたリアリティの積み重ねが不十分だったかな。よく観れば、ネタだけで、世界観を掘り下げなかったのは、水島監督いつものクレイジーな部分、皮肉だったのかな、と感じましたが、そのクレイジーさが戦車描写の燃える展開でかき消されたような感じがあって、燃える展開で盛り上がってる人たちには、水島監督の狂った要素には気づいてような気がして、個人的には何だかもやもやしてしました。


さて、今回は詫びることなく長文ですよ(笑)。次に「ラブライブ!」の話。


最終話まで観て、ざっくりした結論は↑の通りなのですが、ちと補足を。この「作品」がリアリティの描写の積み重ねでドラマを見せるわけでもない、というのは、1話の段階のラストでインド映画よろしくいきなり歌い出すのが、いまから観れば作品の方向性のサインだったわけで、その後ファーストライブで(後のメンバーの顔見せがあったにせよ)講堂に観客がほぼ皆無という事態によるショックもあったし、それを考えれば、12話の鬱展開も何の驚きも感じません。王道のド直球な展開ならば、ラス前で一回で解決せずにいったん穗乃果を落として、最終話のタメとして引っ張ったのは王道展開そのもの。ラストの展開は読めてたし、さらに最終話で、海未が穗乃果をけしかけるために急に歌い出して、穗乃果もそれに乗っかって、驚いたのは空港にいるはずのことりもその流れを受けて歌うという、しかもとなりに座ってる客がノーリアクションだったりするあたり、1話からの演出の狙いが一貫してるところに感心したりもします。12話展開でヘビーだと感じる向きもあるようだけれど、たぶん、リアル指向をあえてある程度排除したせいで、誤解を生んだのかもしれない。

今の所の世間の評判からいえば、「ガルパン」は放映は落としたもののヒット作と言ってもいいんでしょう、これだけ盛り上がってくれてるので、自分はあんまり応援しなくていいな、という気分ですね。むしろ、これはあくまで個人的な興味なのだけれど、「ラブライブ!」のパッケージを継続して購入する予感。実は1巻はもう買ってるんですけどね(笑)。特典は申し訳ないが、あまり興味はなく、久々にコンテが面白いし興味深かったので繰り返し観る価値あるなと思ってるんです。最終話まで観て買ってもいいなと思いました。


最後に劇場版「とある魔術の禁書目録-エンデュミオンの奇蹟-」について簡単に。禁書目録はTV版は1期2期とも観てますが「テレビまんが」として捉えてますので、あまり深く思い入れはないものの、夕方くらいにやっていれば、流し観で楽しめるような作品だと思ってました。各キャラの設定を上手く補完すればより面白くなるんだろうな、とも不満がありましたし、原作を無理やり(最近のアニメでも同じような傾向があるような気がしますが)詰め込んで、まるで総集編のような展開でした。ただ、劇場版に関してはオリジナルということもあり、一つのエピソードでまとまっていて良い部分もありましたし、レギュラーキャラの見せ場が均等に計ったように配分されているのは、さすが賛否両論の吉野弘幸氏(笑)。その代わり、ドラマは浅いんですが、オールスター映画としては妥当なところですね。年寄りとしては懐かしいんですが、今現在の「テレビまんが」としては貴重だと思います。ネタ的に使われる「中ニ病」ものよりもはっきり違うと思います。ヒットして良かったですね。

さらに4月から「とある科学の超電磁砲S」も始まるということで、視聴者のモチベーションを維持するためにはインデックスの劇場版から間を置かずに継続出来たことはそれなりの苦労もあるようですが上手いですね。以前はアニメの本数が膨大で、いったん数が減ったものの、今ではまた増えてるようですが、最近ではアニメ新番のサイクル加速化と消費の早さが問題で、視聴者もついていけないし(視聴者は無理に付き合う必要はないと思いますが、TwitterのTLをつい観てしまうと、自分は波に乗れてないんではないか、不安にさせることもあったりするので、やっかいかもしれません)、また、商売する側の、パッケージの販促だけでなく、付け焼き刃的にあの手この手でアニメに興味を持ってもらう努力には頭が下がる思いです。

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