アニメ視聴環境のプラットフォームの多様化の問題(良くも悪くも)
とりあえず、ファンの贔屓で、「神戸守監督にはどのプラットフォームが似合うのか」という観点から考えて見ます。
「君と僕。2」以降、あまり情報収集に熱心ではないので、次回作の進行状況にはあまり詳しくありませんが、「コメットさん☆」以降視聴可能な範囲でおっかけしてきて、それほどヒット作は少ないのに、定期的に監督業や他作品でコンテゲスト回があったりするので、業界では監督業としても、コンテマンとしても信頼のある方という認識が強いんでしょうかね。
以前、最近のアニメの傾向として、原作ファンの期待も裏切らない職人監督の方が以前の作家性の強い監督よりも受け入れられがちのような印象があると書きましたが、神戸監督については、何でもこなすので職人監督とも言えなくもないのですが、マイナーに埋もれてしまってしまっている分、どちらかというと助っ人監督みたいな印象があります。
神戸守チェック?〜エルフェンリートと、コメットさん両第1話〜(再掲) ひまわりのむく頃に/ウェブリブログ
ちょっと古い記事ですが、
そう考えていくと…何か、神戸監督はOVAや映画の方が向いてる気がするなあ…守繋がりで、「時をかける少女」の細田じゃない神戸守版が観たいのは、きっと僕だけじゃないと思うよ?…世界に3人くらいはいると思います(笑)。
似た思いが私にもありました。が、この記事から数年、そうは簡単にならなかったこともあって、じゃあ、これはファンの勝手な妄想ですが、今後どのアニメプラットフォームがあっているのか。
その前に、アニメの視聴プラットフォームが増えたことはいいことではあるんですが、どの配信ものでもラインナップが似ていて、結局、視聴者の選択肢が増えただけのような気がします。極論なのかもしれませんが。
ここ数年、アニメに関して「多様化」という言葉がマジックワードのように用いられている気がするなあ。プラットフォームなのか、視聴層なのか、ユーザーなのか、内容なのか、技法なのか、その都度恣意的にとりあげられつつ、多様化/画一化の議論が進んでいるような気がする。
— ogawabさん (@ogawab) 2013年3月6日
とりあえず、作品自体の技法や内容は別として、個人的にはユーザーの多様化に送り手が合わせて、プラットフォームの多様化だけが進んで混迷している感じがします(依然テレビもそうですし劇場もプラットフォームの中に入るでしょう)。主に、PCよりはスマホだったりタブレットだったりが、アニメに限って言えば、視聴端末化させようとする傾向がありますし、一方余談ですがそんな流れでスマホの飽和状態に呆れて、外出時のネット閲覧はタブレットはいいとして、通話、メールはガラケーでしょ、そんなツイートもたまたま見かけました。ガラケーもタブレットもスマホも、所詮ツールなので、原理原則では上手く使い分ければいい、とも思えるんですが、なかなか難しく、自分でもそうですが上手く使いこなせてはいません。
神戸守さんの話に戻すと、TV仕事も今後あるかもしれませんが、映画はともかく、OVAがちょうどいいかもしれません。以前「電波的な彼女」が「紅」のコミックにOADとして付属されたことがありました(後に単独でパッケージ化されたようですが)。昨今では、劇場でのイベント上映もまだ旬なので、OVAのイベント上映で、商売的な部分では問題があるかもしれませんが、マニアックな方向での(「ソラノヲト」も比較的神戸さんの好きに作られた作品でしたが、一般層が狙いのせいか、神戸さんらしい作品で悪くはなかったのですがはやり弱かった)原作付きで、しかも神戸さん大好きなホラー系なら原作に知名度があれば、今の時点では劇場というプラットフォームに合ってると思うのです。
また、最近流行の3~5分程度の短編アニメがありますが、実にネット動画のサイズに適していて、ネタアニメも多いんですが、例えば「ヤマノススメ」なんかを観てると、神戸さんもそんなタイプの形式も合うんじゃないかと思ったりします(ちなみに、過去には「パンダーゼット」とか「はりもぐハーリー」等、ミニアニメを手がけているんですけれどね)。
とは言いつつ、たかがファンの妄想なので、実際どうなるのかは分かりませんが。