戦国乙女

アニメは卒業した、とは言いながら、まったく観てないわけではないので、書きたいことがあったら書くんです(笑)。

地上波の一部の地域、ネットの各配信はまだだけど、関東では最終回を迎えたので書きます。ネタバレ云々について特に断る必要がないほど、最初から「王道」だったし、最後も「王道」らしく終わります。

そもそも現代の主人公が異世界に召還されたり、飛ばされたりする話のパターンとして、主人公と接触した異世界の住人が変わっていく話か、主人公本人が成長して現代に帰るか、ドラマ面をもっと煮詰めれば、その両方だったりするんですけど、この作品の場合は前者。

ヒデヨシ自体、最後までどんな世界に飛ばされてもポジティブに向き合えば平気だよね、みたいなスタンスなので、まじめに成長云々な話ではないわけだけれど、まったくギャグ話、バカアニメなわけでもない。

原作がパチンコで、戦国ものとはいえ舞台設定がトンデモなので、その舞台に行く主人公のヒデヨシも絵に描いたような女子高生、しかもリアルにはいなさそうな(あるいは作り手があまり設定しなさそうな)ポジティブバカである、というバランスの取り方は上手かったと思う。これをもう少しリアル寄りにした瞬間にバランスが崩れるだろうと思うので、そこの見極めは正解だったと思う。

だいたい「男性がいない世界」で、「女性しかいないんだからしょうがないよね」、まあおとぎ話みたいな世界なんだから、というところで設定面を最後までぼかしたまま、かつ、キャラの関係性の話では、ギャグとのバランスで上手く中和してあまり違和感を感じさせずに意外にまともなことをやったりする手腕はさすがだと思った。

難しいんですよ、実はそういうのって。作り手から見ると。
作家性なりネタで引き付けるのとは違って、職人芸が上手くはまった作品だから。

確かに、突出した目新しさがあるわけでもない、ドラマも、エロも、ギャグも食い足りないところはある。
でも全編通して観てて楽しかったし、腹八分目レベルの、いい意味での、「アニメ」ってこのくらいいい加減でいいんだよね、って実感はありました。続きが観たいな、という気にはさせるけれど、この程度でいいんだろうな、という気もします。2期とかやりそうな気がしますが、そこは「イカ娘」の時と同じ実感です。

戦国ものとか、三国志などをベースにした作品って、個人的に実はあまり好きではないんですけれど、「戦国乙女」は戦国ものというよりは、異世界ファンタジーとして素直に観られたのが良かったのかもしれません。

あとは視聴環境の問題。例によってほぼニコ動の配信で観てました(ええ、どうせニコ厨ですよw でもコメントしたことは一度もないけどね)。地上波だったら最初から録ってなかったでしょうね。ニコ動の配信でも暇なときに観るものがなくなってうろうろしてて、なんとなく2話が有料になる直前に1話〜2話と続けて観て、もしかしたらこれは当たりかもしれないと思ったくらいですしね。つまり昔はテレビでやってたザッピングを、ニコ動内でやってたからなんですよね(ただ例の本能寺のくだりあたりからは地上波録画を先観るようになりましたが)。

ニコ動配信のコメントで印象に残ってるのは、序盤の3話時点での「ひっそりと評価されてほしい」、というのと終盤あたりでの、「ついにアンチが現れてくれて逆に嬉しい」の二つでした(笑)。


最後にどうでもいいことなんですが、「ミルキィホームズ」あたりから顕著になったOP、EDのコメのテンプレ弾幕って、コメントによるオタ芸なんだなあ、といい意味で(笑)呆れつつ、感心しています。


戦国乙女〜桃色パラドックス〜』の岡本英樹監督にインタビュー! - ニュース - アニメイトTV
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