「鉄腕バーディー DECODE:02」

なんて言ったらいいんでしょう。もういいおっさんがアニメ観たりしてるわけで、おっさんの立場からそろそろ正直な感想を書いてもいいと思いますので書こうと思います。
自分はヤマト、ガンダム世代なので、さすがにもう今の年齢で心の底から感動する「表現」なんて感じられないわけです。それはアニメ側の問題もあるでしょうが、個人的な問題で、年取って感性が単に枯れたからもあるでしょう。たぶんここは後者の割合の方が大きいと言っておいた方がいいんでしょうか(笑)。
さて、「バーディー」ですが、素材(原作)もどちらかというと年寄り側ですし、その「器」の上に描かれた、「若者」であるところのつとむメインの一期は、スタッフに若手を投入しつつも、年寄り目線で作られた作品であったことは拭えないと感じました。二期に入って、作品の雰囲気は比較的年寄り目線に釣り合う程度にはシリアスな展開になり、自分もおっさんですから、一期よりは素直に入れました。
作画も一時期「騒ぎ」になるくらい冒険してましたが、作画のあり方がかつての超絶手描き作画の「再現」あるいはその延長線上での「進化」を狙っているように思えて、それはアニメーションのスタイルとしては、テイストとしては有りだとは思いますが、それが唯一正しいアニメの形でもないでしょう。
一つのスタイルでしかない。今ではCGで表現する部分もかなり多くなっていて、上手い見せ方も出来ているようですから、余計にそうです。
しつこいようですが、自分もおっさんですから、つい記憶の中で神聖化された「アニメ」基準から判断してしまいがちですが、それは年寄りであるからこそ慎重にならなければと思っています。

若い、例えば作画オタクのような嗜好家が、ああいう作画を愛(め)で語ることについては特に何もいいません。趣味の問題ですから。
一方でおっさんである自分の立場から「バーディー」について総括的なことを言うとすれば、若い人に自由にやらせる「場」としては意義があったんじゃないかと、そういう距離を置いた言い方にしかなりません。さすがに無邪気に趣味の気分では語れないのです。