21話「幻視錯綜」

ストーリー的には今回でゲイブリッジの真意がある程度分かる回で、その意味では今回こそ「ガバナーの野望」というべきだろう。今までの展開を見てきたならば、ゲイブリッジがやった、オルファン、ノヴィス・ノア、米軍をも巻き込んだ一芝居がいかに滑稽なエゴでしかないのがはっきりと分かるというもの。オルファンの意思は謎だが、少なくとも人類の敵ではない。ゲイブリッジが仕立て上げようとしているような、人類が崇めるべき超越的存在でもない。おそらく、どちらが上でも下でもない。
ゲイブリッジの行動に戸惑いながらもそれを許してしまう直子の「情」は、大人の立場としてはわからなくもないが、子供は決して許しはしないだろう。