20話「ガバナーの野望」

今更ガバナーの正体はゲイブリッジだった、と示されてもそれがどうした、という話で、彼には彼なりの信念があってリクレイマーとノヴィス・ノアを対立させたのだろうし、ガバナーの正体を知っているバロンもまだ沈黙したままである。だから、この二人の関係について語るのはまだ早い。
カントがブレンに乗って処女飛行、先輩たちと同様、ブレンを馴らすのに苦労するカントに比瑪が巻き込まれる。
これまで何度か書いたが、大地を削りながら進むオルファンはその巨大さゆえに、人類の脅威とも受け止められても仕方がないのだが、カントと比瑪がオルファンの通る道に植物が生えているのを確認したように、以前ラッセが海中でヒントを得たように、オルファンは地球と共生可能な巨大ないち「生物」であり、自分の体内に居つく米軍を嫌っていて、勇や比瑪たちには何らかの好意的なメッセージを見せる。それはそれで、オルファンが成した行動からの推測でしかないのだが、比瑪はいかにも比瑪らしく、オルファンを説得出来ると信じてコミュニケーションをとろうとする。勇がそのことに素直に同意出来るのはやはりネリーとの出会いがあったからだ。