ガンダムビルドファイターズ

知人にも昔話したことがあるんだけれど、「物語」としての「ガンダム」は「∀ガンダム」で終わっていて、あとはガンダム商売の延命のみ、だと思っていて、今回のガンプラ自体をメインに据えた新作アニメは、もうこのパターンしかないだろうと企画そのものには非常に納得した。ちょっと前の(ガンダムAGE以前の)「ガンダムビルダーズ」を観たときにも、もうガンダムの新作はこの方向性しかないよなあとすでに感じていた。

ビジネス的な方向性はそれでいい。ただ、個人的にはあまり入り込めなかった。それは「ガンダム」というジャンルが単なる他のホビー販促アニメとは違うからで、もっとおバカで狂っている内容であればネタアニメとして割り切って楽しめたんだが、どうも中途半端だ。何だか色々多方面の顔色伺いつつ作ってる気がした。

ネタ要素で言えばガンダムネタはある。しかし自分は何度も公言しているが富野アニメ好きであって、後付け設定で膨らんだ「ガンダム」世界にはあまり興味がない。MSの名前だってろくに分からない。ファーストの中盤からリアルタイムで観ていた人間だけど、その後のガンプラブームにも乗れなかった。むしろ、「イデオン」の重機動メカ(それも富野デザインの)の方に魅力を感じていて、重機動メカのプラモなら多少作ったくらい。ジグマック最高だね(笑)。

なのでガンプラガンプラで独自の文化を創り上げていく流れにもついていけず、かといってキャラの人間関係の萌え?にも入り込めない。これは序盤だけでもう企画の方向性は分かったからそろそろいいかなあ、と思っていたんだけれど、6話の時点で、戦闘シーンが力押しだけでない段取りを踏んだものになっていてちょっと感心した。しかも画面からスタッフが好きで作っている熱量も充分伝わってきたので、もうしばらく付き合おうかと思っている。

どうでもいいけど、今作でアニメのパッケージが売れなくてもガンプラの売り上げが伸びればそれで成功なんだろうか(笑)。

12/14追記。10話まで観て、今更ながら公式サイトを覗いた。
ガンダムビルドファイターズ
何を最優先で売りたいのかがよく分かった。