単純に私的TVアニメ感想2013年/4月期

春番も2クールものは別として1クールものは終わりに近づいているわけですが、例によってネット配信ペースで観ているので終わらない内に語ってしまいますが。
客観的な定点観測は無理なので、単に観ている物の個人的感想。ツイートしたことのまとめ、補足も兼ねて。http://twilog.org/atobofuを元に。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
基本的にはアニメだけでも面白かった。なので原作読まなくても充分なのだが、学生だけでなく社会人にも共感出来る内容なので思わず原作読みたくなったのだが、いかんせん忙しいので読まずに積ん読になる可能性があるので購入するかどうか躊躇している。

翠星のガルガンティア
あまり設定チェックしてないんだが、いかんせん中盤までのドラマのゆったり感を観ていて、1クールで終わるのか?と思っていたら、やっぱり尺が足りなかった。プロットはまあまあ間違ってないものの、それを十分な描写の積み重ねでやって欲しかった。であれば充分な心情描写が出来たはずで。個人的には「∀ガンダム」みたいに4クールロボもの名作劇場が理想なんだが、まあ難しいよね。

銀河機攻隊マジェスティックプリンス
まだ、よく分からないところはあるけど、メインキャラの深刻ぶらない感じと敵が戦隊物風だったりして、監督は職人、元永慶太郎氏なのであまり心配してませんが、ドラマに絡めたロボのギミックによる戦闘シーンは上手いんじゃないかと。

「革命機ヴァルヴレイブ」
まあ、なんというか、この作品が一番語りにくい。ちょっとまともになってきたかと思った矢先に大河内さんがネタ投入にやって来るという、面白いシリーズ構成だと思ったりしたんだが、次のクールで終わるまであまりコメントしないつもりでいます。総括で書くことがあれば書きますが。ただ、たまたまジョジョラジオの小林靖子回(23回)聴いていて(http://radio.jojo-animation.net)、ヴヴヴは週刊マンガ連載に近いんじゃないのかな。意外性と引きで読者を飽きさせないようにしている構成が。

絶対防衛レヴィアタン
他人には勧めませんが、個人的には仕事上がりの癒し枠でした。

超速変形ジャイロゼッター
これも中盤までは癒し枠だったんですが、子供向け(建前)特有のロングスパンシリーズのおかげか、例えば34話。ハルカ×シュンスケ回。34話にして初めて面白いと思ったし(笑)、37話、イニDネタ回。高松監督的にはスクールランブル以来か。単なるパロだけでなく、脚本演出作画トータルで出来が良かった。久々に長期シリーズの、話を転がしていくうちに、良い意味で予期せぬ展開を生む醍醐味を味わった。昔の4クールアニメにはよくあったパターンで、世代的に例えが古いが、中二のときリアルタイムで初回から観ていた「イデオン」の後半からの作画演出のテンションの上がり方を連想した。最近作画も安定してきたし、最後に化けるか?

ちはやふる2
2クールでいったん終わりだそうですけど、まあ、3期あるんでしょうね。この作品こそ昔ながらの週一のテレビアニメ、といった感じで、毎週観るのが楽しみな作品でした。ツイートなりであまり書かなかったのは、観ているだけで充分だったからですね。これはいくら人気があっても、劇場版にしない方がいいと思う。

惡の華
ロトスコープの手法が当初話題になり、その映像に合わない人間はふるいにかけ、面白いと思った人だけが残った作品。手法だけでなく、ドラマも面白く、ロトスコープは一種のスパイスで(一度実写撮ってるから手間かかってるだろうけど)、映像の表現、ドラマ構成から言うと、やっぱり時代にあったキャッチーな「アニメ」だと思う。ただし手描きによるリアル指向が行き詰まり、他の普通アニメとも違う、第三のアニメ表現の試金石とも思う。 余談だがかつては「アニメーション」「アートアニメ」といえば、「孤高のジャンル」のイメージもあって、今でもそれはそれで続いているが、若いクリエイターが増えたおかげで、「アートアニメ」っぽいものを上手く従来のアニメに取り込んで新しいスタイルを生み出す可能性はあるかもしれない。

あいうら
ゆゆ式
波打際のむろみさん
「よんでますよ、アザゼルさん。Z」

ミニアニメ枠。
あいうら」は「ねらわれた学園(アニメ)」と同じ監督で、「ねらわれた学園(アニメ)」を後で観たので、やっぱり同じ監督の作品なんだなあ、と思った。ドラマを重視しない点ね。ふともも作画とか、仕草とか過剰なビジュアルとか。(ねらわれた学園」(アニメ)、レンタルで視聴。空気感の表現が装飾過剰だったりキャラの芝居が軽快すぎたりドラマの構築よりイメージ優先で突っ走ってたりするが、総じて初々しさはある)

ゆゆ式
ミニアニメ枠ではないんですが、言葉遊びみたいな会話のスピード感は面白いのかどうなのかもはやよくわからない領域まで突き抜けていて、以前の日常系とは違う感じ。個人的には月〜金毎日5分くらいに分割してやって欲しかったな。一気に30分でこのテンポは年寄りにはキツイw

波打際のむろみさん
「よんでますよ、アザゼルさん。Z」
むろみさんは丁度いいかな。アザゼルさんは10分程度で充分w

進撃の巨人
充分ヒットしてるので、特に自分がコメントする必要ないかな、と思ってました。ぜんぜんツイートしなかったし。あえて言うとすれば、各ロボットものが苦しい中で、もっとプリミティブな少年漫画テイストで、大昔の特撮怪獣物やウルトラマン(初代)まで原点回帰してると個人的には思います。今の特撮ではなく、やっぱり「アニメ」の方が見栄えがいいのは残念ですが。邪推ですが、ロボットもの、ウルトラシリーズの歴史をあまり意識してないようなのが功を奏したのかもしれません。

宇宙戦艦ヤマト2199(TV版)」
先行イベント上映で去年から欠かさず観ているのでTV版は観ていません。あと最終章を残すところですが、基本的にはよくやった、と評価してますが、旧ヤマトの隙間を補完するため以外に、他のSF作品ネタも盛り込んで、元々のヤマトがスカスカなのでそれはそれでいいんですが、どうも作り手がだいたいおたく第1〜2世代なので、オタク(今風にもしてるからこの表記)っぽいテイストが濃く、初期ヤマトにあった冒険物としての悲壮感、危機感等欠けるのがちょっと残念。でもスタッフはよく頑張ってると思う。テレビ放映も始まって、この手のアニメは久しくなかったので若い人には新鮮でしょう。

はたらく魔王さま!
以前も書いたけど、リアリティ基準問題でいうと、その基準が捻れることもあるなかで、原作の力もあるかもしれないが、上手くバランスが取れてて面白かった。終盤、異世界話に行ってしまってどーかなあ、と思ってたんだがラス前でコメディに戻って安心した。

とある科学の超電磁砲S
客観的な低評価や、ぬるいとか、ありますが、個人的には好きな作品。禁書の原作は読んでないけどね。アイテム戦とか見せ場なのでちゃんと演出も作画も力入ってた。何よりあまり期待していなかった原作のテイストをある程度盛り込んでくれたのが原作ファンとしては嬉しいところ。ただ、たぶん2クールだと思いますが、今のペースで行くと半分まで来てもシスターズ編が終わってないので、原作の大覇星祭の話まではやらなさそうな。最近の展開を観ていると、黒子初春佐天はいながらも、どうも美琴と上条さんの関係をクローズアップしつつあるような気がします。
心情の流れ、その溜めみたいなものまで含めれば相変わらず丁寧なんですが、シスターズ編に2クールも費やすとなると密度はますます薄くなり余計間延びした感じになるような。禁書に比べれば心情描写は視聴者に親切なんですが。


そこで思ったんですが、例えば、ラブライブ!の圧縮感、ガルガンティアの尺の足りなさ感、レールガンSの流れは丁寧だが間延び感、それぞれについて今色々考えたりもしています。つまり諸事情により決まった尺でどう無理なく構成するかの問題。それは原作ものであろうと、最近増えたオリジナルものでも共通の問題だと思います。