エコール

『エコール』は、公私に渡るパートナーであるギャスパー・ノエの『カルネ』の編集を担当し、現代版「赤ずきんちゃん」とも言うべき中篇監督作『ミミ』(96)で強烈な才能を印象付けたルシール・アザリロヴィックが生み出した耽美的な寓話。19世紀の作家フランク・ヴェデキントの謎めいた小説「ミネハハ」(「笑う水」の意味)を、夢見るようなタッチで映像化し、観る者を陶酔の世界へと引きずり込む。コケティッシュビアンカ、彼女を慕う最年少のイリス。ダンスの特待生として学校を出る夢に敗れ、脱走を試みる少女アリス。小船で漕ぎ出し、水死するローラ。美しさの影に潜む不安と胸騒ぎ・・・。個性豊かな少女たちはオーディションで集められ、フランスの演技派女優の二人が自然な演技を引き出している。ダンス教師エヴァ役には、ティム・バートン監督作『ビッグ・フィッシュ』(03)でアメリカ映画デビューも果たしたマリオン・コティヤール。足の悪い生物教師エディット役には、ジャン=ジャック・ベネックス監督『青い夢の女』(00)のエレーヌ・ドゥ・フジュロール。
"脱走を試みたものは罰として一生ここで暮らすことになる"。少女たちの間で囁かれている恐ろしい戒律の犠牲者がこのふたりの教師ではないかと気づくとき、美しいユートピアはまた違った意味を帯びてくる。

(ストーリー)人里離れた美しい森の奥深く。外界から隔離された大きな屋敷。ある日、ここに6歳の少女イリスが棺の中に入れられ運ばれてきた。そこは、6歳から12歳までの少女たちが暮らす謎めいた学校。大人は年をとった召使いと2人の女性教師だけ。男性はいない。そんな環境の中、新入生のイリスも他の少女たちと共にダンスと生物の勉強に明け暮れるが…。

エコールエコール
ゾエ・オークレール フランク・ヴェデキン ルシール・アザリロヴィック

ジェネオン エンタテインメント 2007-03-21
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