ノエイン もうひとりの君へ 24話(最終話)

まあ、印象としてはアトリが一番おいしいところをもってってるなあ。ノエインに救済はないのか…。というか、「現在」のユウの「可能性」の一つとしての「未来」の存在だから、その一つの「可能性」が消滅したってことなのね(あるいはリセットか)。ユウのハルカへの強い「想い」が、ノエインという「可能性」を否定した(ノエインは、ハルカのことを忘れてはいない、とは言いながら、ハルカを失った悲しみ(あきらめ?)に心が支配されてしまっているから)。それはカラスの「想い」とも重なり、ユウとカラスは同化する。さらに、トビたち残りの竜騎兵たちの行動によって、収束されつつあった時空がリセットされ、元々の、無限にあり得る時空=無限の未来の「可能性」への道が再生される。とはいっても、それで大団円、明るい希望だけが約束されているわけでもなく、現在のユウやハルカたちにとって、未来はどうなるかわからない。明るいかもしれないし、暗いかもしれない。それも人の「想い」=「認識すること」次第、という落としで終わりました。総括、というほどでもないけど、シリーズを振り返ってみて個人的に一番刺激的だったのは量子力学という設定を活かした、「総集編」のようで「総集編」ではない、16話「クリカエシ」だったなあ。そういう意味でとても意欲的な物語だったと思います。あとは去年の「アクエリオン」から「ノエイン」にかけて、サテライトはよく頑張ったと。「ノエイン」はあのスタジオの一つの到達点になったね。

ノエイン ~もうひとりの君へ~ 第8巻
ノエイン ~もうひとりの君へ~ 第8巻赤根和樹 サテライト 工藤晴香

おすすめ平均
stars見る度深まる作品です
starsジュブナイルSFの傑作
stars余韻の残る終わり方でした
stars全話視聴してからの感想
starsアトリ

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