木尾士目「ぢごぷり」1巻

ぢごぷり 1 (アフタヌーンKC)
ぢごぷり 1 (アフタヌーンKC)木尾 士目

おすすめ平均
stars出産時って大変だよね
stars2児の父親より
stars人間だもの。
stars共感できない人には
stars子供は作るもんじゃない。見るものだと改めて皆が了解

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概要や他の人の感想は読書メーター参照。
http://book.akahoshitakuya.com/b/4063145670
自分も読書メーターに登録して書こうかなとか思ったけど、もうすでに大量の感想が上がっているのでここで書く。

木尾士目についてはもちろん「げんしけん」全巻は読んではいるけれど、話題になっているから読んだという程度で、作家としての木尾士目についてはよく分からない。書店で見かけて、あー「げんしけん」の人の新作か、と思って買ってちょっと読んでみた。

登場するキャラクターがいわゆる萌え系タッチで、赤ん坊がリアルを通り越して描き手の悪意のバイアスをかけたような造形で、その対比でギャップを出そうとする図式はわかりやすいくらい意図的。そこはわかりやすいゆえに特に驚かなかった。
冒頭から、萌えキャラの若い母親とその双子の妹が、育児に苦労し、欝になっていく様がリアルにえんえんと描かれいくわけだが、1巻の終盤あたりでようやく出てくる過去回想(高校の美術部?)の「部活もの」パートを見て初めて、1巻の大半の育児シーンがそのエロゲー的「部活もの」のアフター編らしいことが分かる。おそらくドラマの本質は過去編の「部活もの」パートから始まっていると思われるので、この1巻ではドラマはまだ本格的に見えてないといっていい。まだとば口だと思う。

たぶん実質動き出す(明らかになる)のは2巻目以降だろうが、それが育児ものをフックにしたドロドロ恋愛劇になるのか、ドラマの核心に育児ものを上手く絡めることが出来るのか、それはわからない。この1巻目の段階ではまだ微妙である。