13話「堂々たる浮上」

オルファンがついに海面まで浮上してきたので、解釈論争をしている場合ではなくなった。浮上の影響で各地に被害が出ているならば、押さえつける行動に出るしかない。のはずなのだが、ドラマの本質は、それぞれの親子関係のいがみ合いであり、自分ではオルファンの行動を押さえつけることが出来なかったことに対する勇の(オルファンが浮上して自分を連れ戻しに来たと感じてしまうような)自責の念、ゲイブリッジとばあさんの直子が結婚していれば自分の母親、リクレイマーである翠が生まれることはなかったと、当のゲイブリッジと直子に対する八つ当たり。などなど、未だ勇の中では苛立ちが支配している。
一方でその勇の母親、翠はというと、娘に主導権を取られ、夫の方もオルファンについての研究に関して揺れている部分があるのに加え、数回前から面倒な家庭事情から逃げるそぶりも見せているので、お互いの腹積もりははっきりとは違うものの、ジョナサンと関係を結び、リクレイマーとしての主導権を取り戻そうとする(おそらくお互いが、お互いの腹積もりをわかった上でだろう)。ジョナサンはジョナサンで母親に相手にされなかった理由から発する八つ当たりであり、しかも、翠とジョナサンが組んだことがクインシィを逆なでする。
とにかく、ことがことだけに、苛立ち、引き篭っていても仕方がないので勇はノヴィス・ノアの作戦に賛同し、行動を起こす。が、先にユウブレンが勇なしで出てしまう。
終盤で、姉のクインシィが執拗に勇を求めるのは孤立しかけてる(ジョナサンが煽ってる部分もあるが)自分を助けて欲しいと言いに来たとしか見えない。