予約ランキング

2007/7/21日経夕刊「TVの壷」より。

音楽ではCDランキングよりも着うたランキングのほうが、将来のヒット予測性が高いと先月書いたが、テレビ視聴率も、最近は大手調査会社のものよりも「番組予約ランキング」に注目するようになっている。

これはパソコンからの番組予約やケータイからの予約数を統計したもので、何らかの新しい指標を示していると予感させられるからだ。ケータイやパソコンに可処分時間をとられる人が、それでも録画して見たい番組とは何なのか?

この1年、観察し続けてきてわかったのは、たとえばドラマの場合、世帯視聴率は低くても、どこか実験的な試みをしているものは上位に来る、ということだ。「プリマダム」とか。

あとオタクの方たちが多いせいだろう、アニメ比率が驚くほど高い。関東地区の月〜金、ベストテンの50作品中、ざっと数えて10を超す。だからテレビ東京が意外に強い。他に不思議なことにNHK教育も多い。物理Bとか、まじめな番組がランクインしていたりする。NHK教育の存在意義は高いのだ。

夏ドラマでは月曜は「ファースト・キス」、火曜は「花ざかりの君たちへ」がトップ。「牛に願いを」は4位。水曜の「ホタルノヒカリ」は2位。木曜は「山おんな壁おんな」が1位。
注目は「ドラゴン桜」の再放送のランクイン。脇役でブレイク前の長澤まさみ新垣結衣が出演している…なるほどね。

(エンターテインメント評論家 麻生香太郎