第14話 『変化ドミネーター』(2002/12/14放送)

脚本/浅川美也
コンテ/横山彰利・斧谷稔
演出/横山彰利
作監吉田健一

■ゲイナー・サンガの前回のあらすじ。
ブリュンヒルデが大昔のオーバーマンそのものだったからこそ、サラがあの中で知ったことを説明しきれないでいるんだ。ミイヤのことや、オーバーデビルのことがわかるわけがない。なにしろ、ブリュンヒルデが最後に使ったオーバースキルだって、僕らには何だか説明つかないんだ」
結局、わからないことばかり、という総括。
バイカル湖周辺のドームポリス内のゲーセンで、オーバーマンゲームをするゲイナー。
まわりにはゲーマーの少年たちのギャラリーがいる。
チャレンジャーはシンシア・レーン。お互いバイカル湖に来てることを確認しあい、ゲイナーはシンシアに会わないかと誘われる。
そこにちょっかいを出すサラ・コダマ。
■リアルのシンシアはシベ鉄の列車に乗っている。チョコボールをほおばる。
■ゲインは、「ヤーパンの天井」が無事にバイカル湖を越えるため、水先案内を業者に依頼する。
バイカル湖周辺の山脈を見て驚嘆するアナ姫。
どうやら本物の「山」を初めて見たらしい。
■キッズ・ムントの居城リマン・メガロポリスを目指して山越えをしなければならないアスハム達は、ロッジ(のようなところ)で食事をしている。そこへシンシアのドミネーターが現われる。
■シンシア「セント・レーガンの皆さん、こんにちは。キッズ殿から皆さんを、殲滅するように命令されてやってきました。殲滅するように命令されてやってきましたよー。けれど大人しく投降すれば、攻撃はしません。大人しく降参すればねー」
■舐められ、慌ててロッジから雪面に飛び下りてゴレームに向かうアスハムだが、2回こける。
その後ろで余裕で準備体操をするドミネーター。
■向かって来るゴレームたちに喜ぶシンシア。チョコボールを数粒口にほうり込む。
■変化しながらアンダーゴレームの攻撃を避けるドミネーターに驚愕するアスハム。
■アンダーゴレームのマッハバンドシェイカーをも、ドミネーターはものともしない。
それどころか、4機のアンダーゴレームを吹っ飛ばす。
■手が銃口になったり、腕が盾になったり、全体が円盤状になって回転したり、ドミネーターは自由自在。
■(ユニットの?)エンジンを見に行くためにガチコに乗った、アナ姫、リュボフ、そしてママドゥとゲイン。
ママドゥはリュボフの肩に手を置こうとするがなかなかできないでいる。
■ゲイナーはサラにシンシアに会いに行かなかったのかと突っ込まれる。
ゲイナーは言い繕い、キングゲイナーでユニットを引っぱるのを手伝いに行く。
そのゲイナーをサラは寂しそうな目で追う。
■セント・レーガンのアンダーゴレームは全滅。
ザッキに逃げろと言うアスハム。
アスハム「ヤツの相手は私がする。お前は、シベ鉄のオーバーマンが、我々に抵抗したことをロンドン・イマに報告をするのだ」
ザッキ「確かに、あのアクションは世界に反逆をするものでありますが…行きます」
アスハム「敗北する姿は…ザッキには見せられんのでな」
■シンシアのドミネーターVSアスハムのゴレーム。
アスハム「痩せても枯れてもセント・レーガン! 実力を思い知るがいい!」
デイスクハープンで攻撃するアスハム。
そのディスクハープンを変化しながら受け取り、ゴレームに投げ返すドミネーター。
ドミネーターはゴレームに取り付き、両者は回転する。
同時にカットイン画像も回転する。
富野アニメでは『ファーストガンダム』から手法として登場する「カットイン」(コックピットのパイロットの姿などが三角形に入るアレ)だが、『ターンエーガンダム』あたりから、カットインのフレーム(枠)が変型したり、振動したりするようになった。今回、回転までしたのは初めてかも。
■そんなわけで圧倒的な戦力差でアスハムのゴレームは負けてしまう。
戦闘が終わり、卵状になったドミネーター。
シンシアはやってきた新型シルエットマシン、ドーベックにセント・レーガンパイロットたちの回収を命令する。そのとき、ザッキのアンダーゴレームがいないことに気づき、シンシアはザッキの後を追う。
キングゲイナーに乗ったゲイナーは遠方で戦闘らしきものが行われているのに気づく。
■それは、ザッキのアンダーゴレームと、ドミネーターとの戦闘だった。
水中に逃げるザッキ。
■オンボロシルエットマシンに乗るミイヤとマネージャーのルブル。
ユニットに乗ろうと言うルブルに、私達は「ヤーパンの天井」より先に行かなければ、とミイヤ。
ミイヤはキングゲイナーに話し掛けるが、ゲイナーの方は彼女が誰なのかわからない。
■目的のユニットに着くゲインたち
ママドゥ「小一時間で済みますので」
ゲイン「へいへい」
リュボフ「ありがとうございました」
ゲイン「ときめきのご婦人の願いごとには、喜びに身が震えました」
その言葉に感じ入るリュボフ
■ザッキとシンシアの戦闘に気づく、ゲインやベローたち。
そして、シンシアもキングゲイナーの姿に気づく。
■新しい遊び相手を見つけたシンシアは、ザッキのアンダーゴレームの関節を外し、水中深く沈めてしまう。ここで死ぬのか? ザッキ。もう退場なのか? ザッキ。
アイキャッチ
■アナ姫はリンクスの一匹、リンスがいないことに気づく。
リュボフがリンスを探しに行く。そのあとをママドゥが追う。
■ユニット内を捜しまわる二人は、ユニットからたれ下がるゴンドラの天井部に、リンスの姿を見つける。
■バッハクロンのレーダーがドミネーターとドーベックを補足。
卵状のドミネーターは氷の上を跳ねながらキングゲイナーに接近。
キングゲイナーはチェンガンを撃つ。
■シンシア「フン! 甘い、甘いよ、チョコレートより!
キングゲイナーに接近したドミネーターはあっさりチェンガンを吹っ飛ばし、
■シンシア「へえ、スピードがオーバースキルってわけだ」
逃げるキングゲイナーに対し、手を伸ばし、それを回転させて近づき、
氷をぶち破りながらキングゲイナーを捕らえ、
キングゲイナーを空に掲げたドミネーターの下半身は溶けだし、
最後にはプリン状になってしまう。
■ゲイン「なんだ、あのオーバーマンは」
プリンの上面に乗ったキングゲイナーは内部に沈み込んでゆく。
ゲイナー「こんなのが、オーバースキルだなんて!」
ドミネーターの上半身が再び姿を現わす。
■ゲイン「調子にのったな、化物!」
ガチコが砲撃。砲弾が貫くと、ドミネーターは元の姿に戻り、手早くキングゲイナーの「服」を脱がそうとする。
■昇降機が故障しているため、ワイヤーをつたってゴンドラに降りるママドゥ。
そこへドーベックの攻撃。
衝撃でユニットから落ちたリュボフをゴンドラの上のママドゥが捕まえる。
■ドーベックはゲインのガチコを狙っている。
■近づいてきたガチコをドミネーターは捕まえようと手を伸ばすが、ガチコの、ブリュンヒルデの腕がそれを押さえる。
■シンシア「なんだ? その腕。オーバーマンのものなのか?」
ゲイン「無理矢理服を脱がすなんて、俺でもしないぞ!」
ゲイン、ドミネーターをぶん投げる。
■にげるドミネーター。
ゲイナーはゲインに追えと言われるが、ユニットを心配するゲイナーの
言葉に、ゲインは納得する。
■シンシア「あ〜、気持ち悪い奴に触られちゃった、もう。けど、あっちのオーバーマンは、いいところあるな。使わせてもらいたいなんて、思っちゃったりして」
■ゴンドラの中の、リュボフとママドゥ。
リュボフ「ごめんなさい、私が一人で出かけなければ、こんなことに」
ママドゥ「何をおっしゃる…あ、あなたのために、わたくしにも出来ることがあると知った喜びは、無常の幸福」
リュボフ「それを申しますなら、私の幸せはその3倍、5倍、いえ、10倍」
ママドゥ「ああ、リュボフ女史」
リュボフ「ママドゥ先生!」
二人の間でやれやれ、といった表情のリンス。
ここはギャグですね。
■そのとき、ユニットが傾き、ゴンドラはワイヤーが切れて二人と一匹を乗せたまま、水中へ。ママドゥとリュボフ、リンスは縄で繋ぎあっているので、リンスは二人を持ち上げようと必死。リンスの目が光り、オーバースキル発動(笑)。
なんとか水面に上がることが出来たものの、そこへ傾いたユニットが沈んでくる。
驚くリンス。表情が『ガンバの冒険』。
■そのユニットをキングゲイナーが引き上げていく。
ゲイナー「そうだよ、ブラジャーがなくたって、ユニットだったらこのくらい」
キンゲの胸の装甲…「ブラジャー」なのか、あれ。
■氷の上に上がったリンスは走る。
そのリンスに、他のリンクス2匹が気がつき、アナ姫はゲイナーに知らせる。
ゲイナーに向かって、ジェスチャーでママドゥとリュボフのことを教えるリンス。
■リンスの後を追って、水面に浸かったママドゥとリュボフを発見するゲイナーだが、二人がもう死んでいるのではないか、と躊躇する。が、水温が暖かいことがわかる。
■ゲイン「二人の愛の力で、お湯になるわけはないだろ。ユニットのフォトンマットエンジンのせいだ。キングゲイナーの手で、すくって暖めてやれよ。マッスルエンジンの熱を利用するんだ」
■気がつき、抱き合うママドゥとリュボフ。
ゲイナー「良く見えないんだよな…」
メガネを外し、レンズを拭く仕草をするゲイナー。
■アナ姫がやって来る。
リンクスたちが再会を喜んで駆け回り、リュボフとアナ姫は抱き合って喜ぶ。