「苺ましまろ」と「かみちゅ!」

まあ、コラムというほどのものではなくて、単なる思いつきなんだけど、微妙に同系統なので比較されがちな「かみちゅ!」と「苺ましまろ」の話を少々。とりあえず、先日の「苺ましまろ」3話の演出は比較的普通でしたね。個人的にはもっと温度低いものが好みなんですけど、そうしたら誰も観なくなっちゃうしなあ。あれはあれで間口が広くて入りやすい演出だったのではないかと、そう思うことにしています。その後、神戸守演出の2話を観直したんですが、例の、「笹塚、とりあえず立ってろ」のシーン。ここは繰り返しが多すぎてくどく、ギャグになっていないような気もするけれど、辛口の不条理として観ると、そんなに違和感ないような気がします。つまり、その点から敷衍して考えるに「苺」のアニメスタッフはこの作品を「不条理」ものとしてとらえているんじゃないか。そんなような気配がそこかしこに見受けられるのです。まったり不条理アニメ。いや、私は原作をちゃんとチェックしてないので間違っていたらごめんなさい。どんどん突っ込んでください。

一方、「かみちゅ!」の方は序盤こそ神懸かり的な作画アニメとして注目をあつめましたが、これもまたTVアニメの宿命か、毎回そんな作画レベルは期待できるはずもなく、かといって際立った演出も見受けられないので、あとはもう脚本の力なわけですな。「かみちゅ!」は80年代が舞台だそうで、舞台から小物等にいたるまで、そのようなアイテムに囲まれてエピソードのテイストまでそうだったりするわけです(いまのところ)。だからといってノスタルジー、なのかといえばそういうわけでもなく、80年代の、幸福な側面だけを切り取ったファンタジー、あるいはメルヘン、と言った方がいいかな。そんな感じです。

両シリーズともまだ始まったばかりなので、断定はできませんが、「苺ましまろ」は「まったり不条理アニメ」、「かみちゅ!」は「80年代テイストメルヘンアニメ」と分けることができるんじゃないかと思います。

以上。