アニメ日記

昨日のことですが、『エースをねらえ!』劇場版(出崎統監督)をレンタルで借りてきて、10数年ぶりに観返しました。ええっと、劇場版ってこんなだったけ? というわけで、以前テレビ放映か何かで観ているはずなのにほとんど内容(物語はもちろん知ってるけど構成とか)忘れてることに気づきました。なので、ほぼ初見と同じ。いや、しかし、なかなか強引な構成だな。最初から「愛の映画」(笑)になってるし。もちろん感動的であり、名作には違いないとは思うけど、単純に「連続もの」としてはテレビ版の方が素直に面白いかもしれません。その点は『機動戦士ガンダム』の劇場版とテレビ版の違いに似ています。
以前、「『映画的』ということ」でも書きましたが、1980年前後のアニメ映画はいわゆる「(テレビアニメの)再編集もの」が多く(『エース』は再編集とはいえませんが)、ファンのための「イベント映画」という意味合いが強いから(この傾向がはっきりと終わるのは、84年の宮崎駿の『風の谷のナウシカ』と、押井守の『うる星やつら2・ビューティフルドリーマー』以降ですね。同時期の河森正治超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』はオタク寄りの新たな「イベント映画」の始まりみたいなところがありますからちょっと違うような気がしますけど)、「物語」として不完全なのは仕方ありません。
それにしても『エースをねらえ!』劇場版改めて観直して、この作品は1979年公開で、他に宮崎駿ルパン三世 カリオストロの城』や、りんたろう銀河鉄道999』劇場版もあったりして、84年時と同じく、アニメ映画の当たり年でもあるわけですが、その中でも『エース』は『カリ城』や『999』よりも特に「1979年」の「匂い」が強いように感じました。