第1話『ゲインとゲイナー』(2002/09/07放送)

脚本/大河内一楼
コンテ/斧谷 稔(富野由悠季
演出/笹木信作
作監吉田健一

オープニング。
凄え! 傑作だ! こんなの観たことないよ!
踊る踊る敵メカまで踊る。
ゴーゴー(→正確にはモンキーダンス)あり、ワルツ(→フィギュアのアイスダンスらしい)あり、
ミュージカル風あり、
笑えるのだが、かっこいい。ちゃんと曲にシンクロしてる。
もう一度言う。「笑えて、かっこいい」。
田中公平のあの曲にこう出ましたか、御大。
特にゲイナーの背中にサラが乗るところがいい。
そのちょっと前、ゲイナーとサラが手をつないで踊るシーン、
ボーカルの声の伸び方と作画の動きまでがシンクロしてんだよね。凄いと思った。
一番「萌え」から遠いはずのキングゲイナーが一番「萌え」るんじゃないだろうか?
ああ、『プリンセスチュチュ』が霞んでいく(爆

で、エンディング「Can you feel my soul」の方がフツーにかっこいい系で、普通ならこっちがOP向き。
映像は何か70年代タツノコ風な感じです。
ニュータイプ10月号「キングゲイナー」小説版、まだ読んでないんですが、
ほぼアニメ1話の内容と同じみたい。ただミイヤの歌の歌詞らしきものがありました。

「本当かい!」(1話中盤で歌われるもの)
東に海があるって 本当かい!!
林が魚を育てるって 本当かい!!
ツンドラに鯨の群が 全部なんて本当かい!!

↑1話で「本当かい本当かい」は確かに聞き取れます。

「ミイヤ祭り」(ラストに歌われるもの)
あたしのところへ
旅をしにおいでよ
あたしといっしょに
東へ行こうよ
酒だけ命で
祭だけなんて…

↑これはわからないです。違ってるかもしれないです。

そして本編なんですが、先行放送との違いは特別見つかりませんでした。
細かいSEとかは変わってるんでしょうか。

以下、先行放送時のコメントに加筆して再掲。
■1話視聴・1回目(2002/07/06)

とりあえず、ざっと観た印象などを。
とにかく目を引くのが作画の良さ。噂どおり、安藤雅司さん(「千と千尋作監
が原画やってました。富野アニメがこんなに作画に恵まれるなんて(笑
ザブングル以降、作画が良いとは言っても、湖川スタイルのリミテッド作画(カクカク動く感じ)
がずっと続いてましたから、このソフトな感じ、柔らかみのある感じは新鮮です。
メカの動きも細かくてよかった。ちょっと前なら止め画でカメラぶんぶん振って終わり(笑
監督が「マンガ映画」を目指す、と言うだけあって、枚数はかなり使ってるみたいで、
映像的には期待出来そうです。
で、肝心の話の方ですが、まさか昨日読んだコミック版3話のところまでやるとは
思わなかった。トミノらしいんだけどいくらなんでも詰め込みすぎじゃないか。
普通ゲイナーがオーバーマンに乗るところまででしょう。
ゲイナーがゲインの言いなりのままなのもどうか。動機づけがあいまいなのは
いつものことだけど(笑)。結局、オーバーマンに興味があったから、というくらいに
しか読めない。でもゲインのキャラは今までの富野作品にはない感じで良かったです。
野性味な感じと、「コートは捨てるつもりはない」とか、もちろん
「ときめくお名前です」とか。ゲインとゲイナーって、シャアとカミーユの関係に近いんだけども、
ゲインはシャアとは違う感じ。破嵐万丈とも違うし。ゲイン役のかわのをとや氏の力でしょう。
それにくらべ、ゲイナーは弱いので頑張ってほしい。
ああ、あと教室での講義がほとんど富野思想だとか、そのあといきなり入ってくるアデットの
コスチュームがSM風味で(笑)凄すぎだとか、ミイヤの歌、祭りの感じは日本風になってるのも「伏線」だし、
かなり詰め込んでるから、例によって1回だけじゃわからんだろうな。


まあ何のかんの言って、かなり期待してます。
トミノの細かい芝居が作画によって「動き」を伴って保証されるんだもの。
20数年来のトミノファンとして、こんなにうれしいことはない。

■1話視聴・2回目(2002/07/10)

・キャラの輪郭線の取り方、柔らかさ
(参考: ゲイナー1話原画安藤雅司氏による「千尋」キャラ表)、色づかいがジブリ

・冒頭のアナ姫の走りが『魔女の宅急便
 アナ姫役の鬼頭典子(ターンAではメシェー)は『千と千尋』にも出ている

・ゲイナーの部屋、畳み敷き

・授業の内容がもろ富野思想
「人類には知恵があったからドームポリスに住み、動植物には快適な環境を
 明け渡したのだ。しかし、近年に至ってこの人類の持つ知恵があるものに
 縛られてしまって、問題が起こっているんだ。サラ・コダマ、何に縛られていると
 思う?」
「はい、『組織』です。本来『組織』は『手段』であったはずなのに、それが巨大化
 すると忘れてしまう。知恵が働くからです」

「組織」の硬直化、腐敗は『ファーストガンダム』以来、富野作品では一貫したテーマ
 たとえば「地球連邦軍」の描写

・ヤッサバ・ジン、ゲイナーの捕らえられた牢の前で秘書の尻を触ろうとして
 逃げられる(ように見える)

・そのヤッサバ・ジンがアデットの格好を揶揄する
 これでアデットのコスチュームがあの世界でも変だ、ということがわかる

・「禁断の地下を開けたら、『シルエットエンジン』だった、な〜んてね」
 「それは言わないの」→マウンテンサイクル

・ゲイン独特のセリフ回し
 「俺も食うからな」「エクソダス、するかい?」
 「右にももう一人いてさあ」
 「コートは捨てるつもりはない」「ときめくお名前です」

 たぶんゲインのカッコよさが1話のイメージの大半を決定づけている

シベリア鉄道に警察権はない

・ゲイナーの動機づけ
 ゲインに惹かれた、あるいはとにかく牢から出たい→疑問に思う間もなく、
 ゲインに引っぱりまわされる→オーバーマンに対する興味→
 ゲインが何度も「俺が替わる」と言ってるのに、敵が来てしまったので、戦った
 たぶん2話以降少し余裕ができて、状況がわかり、動機づけに悩み、
 ゲインに反発するようになるという、いつものパターンと予想

・「フォトンマット」はある種の「力場」のことで
 キングゲイナーの「髪の毛」のことではないらしい

・「祭り」を指揮している(「バッハクロン」にいる)「五賢人」の一人→「ミイヤ」
 138代目?の「ミイヤ」

・「バッハクロン」はドーム居住区を牽引する「シルエットマンモス」の一つ
 その中に、ミイヤの実体がいる→サラのパンサーの後ろに見える
↑これは間違い。サラのパンサーの後ろはドームで、ミイヤは映像(9/7)

・「大人のやることかー」「大人だからやれんだろー」

・実際の戦闘で消耗がはげしいゲイナー

・「ミイヤ」の歌う「ヤーパン」の歌
 「…えくそだす〜」とか歌ってる

・「原作」クレジット「富野由悠季」単独

・主題歌「キングゲイナー・オーバー!」
 挿入歌「本当かい!」「ミイヤ祭り」
 いずれも作詞/井荻燐(富野由悠季

とりあえず1話の段階では、様子見ということもあり、形が定まってません。
キングゲイナーOP
http://www.youtube.com/watch?v=npQZ2ZMQiCY