マンガは今どうなっておるのか?

マンガは今どうなっておるのか?

マンガは今どうなっておるのか?

目次

第1章 今のマンガたちの話

 〈オケストラ〉のマンガ力、二ノ宮知子のだめカンタービレ
 80年代読者の成長、岸本斉史NARUTO
 媒体の平行世界、荒川弘鋼の錬金術師
 読者の快楽・批評の快楽、松永豊和『龍宮殿』
 12年後の完結編、近藤ようこ『水鏡綺譚』
 歴史好きの読み方、安彦良和『王道の狗』
 やおいの市場効果、許斐剛テニスの王子様
 よしながふみ、いさぎよい少女マンガ
 エロスの拡大、三宅乱丈『大漁!まちこ船』
 「やおい」読みと「ダメ」の根拠、戸田幸宏・八坂考訓『キマイラ』

第2章 テレビと世間と世界の話

 『BSマンガ夜話』とマンガの語り方
 『マンガの居場所』と僕の場所
 マンガの遺族問題と業界へのグチ
 マンガ貸本から著作権料ってどうなの?
 あらたなマンガ論へ、中野晴行マンガ産業論
 『ねじ式』米国進出、誤解と創造
 劇画的ダンディズムの現在、土屋ガロン嶺岸信明オールド・ボーイ
 ルスタルとアヴリル

第3章 どこからきてどこへゆくのか? ――歴史の話

 『日の丸くん』はどこからきたのか? 戦前戦中マンガの復刻
 最古のマンガ記憶と『ドラえもん
 淘汰されるマンガ家、中野晴行『少年漫画黄金時代』
 貸本劇画という異郷、園田光慶『アイアン・マッスル』
 劇画の共同体、「ジョー&飛雄馬
 新書版マンガ、雑誌・単行本サイクルの始まり
 『カムイ伝』と失われた読者、四方田犬彦白土三平論』
 永島慎二、マンガと「青春」
 マンガ家はもうかるのか? 原稿料の変遷

第4章 マンガはどうなっておるのか? ――原理的な話

 マンガと「読み」の時間、前谷惟光『ロボット三等兵』
 欧米と日本のマンガ文法、視線運動の実証実験
 僕の限界、『マンガの深読み、大人読み』『マンガ学への挑戦
 世代とマンガ、成熟した議論へ
 マンガ編集者論、「熱血」共同体の伝統
 マンガの「うまいヘタ」、評価基準の厄介な問題

第5章 マンガの「今」の話

 ロボット・マンガの哲学
 リメイク・マンガ
 『PLUTO』と『アトム』、浦沢直樹試論