マシュマロ通信 8話(公式)

ちょっといい話だけではなくて、不可思議な展開こそこのアニメの本領とも言えて、今回なんかまさにそう。マシュマロタウンの中央広場には、キノコの上に街のシンボル、かたつむりのスネイル君が乗っかった像がある。ある日、その像のところでクラウドとサンディが待ち合わせをする。クラウドの帽子が風に飛ばされてスネイル君の像に引っかかり、サンディは帽子を取ろうとして像によじ上るが、像から落ちてしまう。そのとき、キノコの上のスネイル君を折って取ってしまう。サンディは病院に担ぎ込まれ、マシュマロ通信の仲間たちは大げさに心配するものの、サンディ自身のケガはたいしたことはない。それよりも広場の像からスネイル君がなくなったことで大騒ぎになる。サンディはスネイル君を取ってしまったことを言い出せず、こっそりスネイル君を元に戻そうとするが、なかなか上手くいかない。学校では、校長先生が(教頭先生の通訳で)スネイル君が元に戻らないと大変なことになると言う。校長先生とスネイル君の悪夢にうなされるサンディ。翌日、ナッツがおじいさんから聞いたスネイル君についての伝説の話をする。スネイル君は何百年も前に飢えから街を救ったかたつむりを祀ったもので、スネイル君にいたずらするとたたりがあると言う。その直後、急に大雨が降ってやみ、スネイル君が街中に大量発生する。スネイル君の這ったあとは接着剤のようなものが塗られた状態となり、街の人々は身動き取れなくなる。校長先生はすべてを悟ったかのように、慌てることはないと言う。クラウドはスネイル君をもとに戻そうと、ボツになった新聞の束を使って広場までいくが途中で新聞が尽きてしまう。そのとき、大量発生したスネイル君たちがクラウドを助け、クラウドはスネイル君の像を元に戻すことに成功。そのことにより、大量発生したスネイル君は消えるものの、街の人々からクラウドがスネイル君の像を取った犯人だとされ、厳しく叱られる。責任を感じるサンディ。それに追い打ちをかけるようにサンディの夢の中に再度校長先生が登場し、サンディは街の人たちに謝りまくるのだった。そしてそれを見て微笑む校長先生。
校長先生は何だか村の長老のようで、この街を支えている「何か」に触れてしまったサンディに対して、畏怖を持ってその「何か」(シンボルとは何か、ということか)を教え諭そうとしているように見える。教えるためにサンディの夢の中に入り込んだようにも見える。街の人たちも何故かスネイル君に関しては厳しいし。道徳やら教訓を飛び越えて、いわばネイティブな思想を描くという、なかなか面白い話でした(追記。えーと、要するに、神話とか民話によくあるパターンで、例えば、村の石像なんかを、その意味を知らない子供がいたずらで動かしたら、村に洪水なんかが襲ってきて、石像を元に戻したらおさまりました、みたいな話。『カスミン』でもそういう話はあったし、また、『∀ガンダム』が「黒歴史」っていう設定でそれをやろうとして上手くできなかったことです)。来週はライムの初恋。うーん、今回とえらくギャップあるなあ。