プラネテス 10話「屑星の空」(公式・NHK)

脚本/大河内一楼、コンテ/北村真咲、演出/村田和也、
作監/しんぼたくろう・高瀬健一、総作監千羽由利子中田栄治
あらすじ
原作の雰囲気を尊重しつつ、アニメ版との整合性も上手くつけつつ、原作より良かったような気がします。実に『プラネテス』らしい話でした。例によって原作はしょっぱなの1話で、タナベがいませんから、アニメでは彼女をどう動かすかが気になってたんですが、まさか前回のギガルトとタナベのやりとりを今回のユーリの話の伏線にするとは思いませんでした。上手いです。仲間なのに何も話してくれないユーリに苛立つハチマキ。ギガルトから、ハチマキには自分がガンであることを黙っておいてくれと頼まれたことで、ハチマキのことを思えばこそ悩むタナベ。この両者をユーリが死んだ妻(桑島法子)の遺品のコンパスを見つけるエピソードで繋げてます。資料課からハムスター(あるいはフェレット?)を預かる代わりに、他社が回収したデブリリストのデータをもらっていて、ずっと妻のコンパスを探していた、という描写は原作より親切でした。それから前回ハチがタナベに恋人はいるのかどうか聞いたのは、やっぱりチェンシンのためだったようで(とはいっても、前回でハチがタナベを意識してるようにも見える描写が、曖昧ながらもあったような気がしますから、微妙にそういう「含み」を入れつつ、ということなんでしょう。これで今後チェンシンがタナベに接近し出すと、逆にハチマキのタナベへの意識が強まるのかもしれませんし、一方でクレアに対して未練があったり、リュシーがどんどん怖い人(笑)になったりすると、典型的な恋愛ものの完成です)、次回はその恋愛面で進展があるようですね。