GUNSLINGER GIRL 3話

う〜ん、原作通りやったか…。
ただでさえ嫌な話なのにコメント長くなってごめん。id:zeroes:20031030(たまとわ)で、ホテルのワンフロアーを借り切って客を入れないようにしておきながら何故リコと少年が鉢合わせるのか、という矛盾点が指摘されてるけど、まさにその辻褄合わせをきちんと処理しないがゆえに、原作者がそんなものはすっとばして、とにかく「鉢合わせ」のシチュエーションをやりたがってるのが強調されて見えてしまうように思う。その見え方が悪趣味なのだ。辻褄合わせをきちんとやり、必然性を持って描けば、おそらくそれほど悪趣味には見えないはずなのだ。つーか、辻褄合わせやリアリティをきちんと押さえようとしたら、そもそも銃持った少女いらないじゃん、ってことになり、基本設定そのものが成立しなくなるのだ。要するに原作者はただ倒錯した設定や状況をやりたいだけ。まともな悲しみのドラマなんてやろうとは思ってはいない。少女たちは、「条件付け」の程度の差はあるものの、ただいかに「道具」として従順でいられるかを考えているだけで、傷つくことがあるとしたら、自分が必要とされていないことを知った時、感じた時のみで、人を殺したことで傷つき、悩み悲しむなんて方向にはいかない。この「救いようのなさ」、「嫌さ」がある種の(特殊な)「萌え」の対象になっている。それが嫌だ。「見下げ果てた日々の企て」の1話感想で、『剃毛、ピアッシング、強制刺青はもとより人体改造も厭わない系の鬼畜エロ漫画ラストのコマで「いろいろありましたが、私、今、とってもしあわせです」とぜんぜん変わらない』とあったけど、正しい指摘だと思う。そしてそんな原作にただ乗っかるだけのアニメスタッフもどうかと思う。

そんなわけで、これで言いたいことは全部言ったので、この作品の感想は今回で最後とさせていただきます。疲れるだけですし。